血流値はMBRというものを使っていますが、MBRの基本概念が良くわかりません。
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MBRはMean Blur Rateの略で、平均ブレ率を表します。写真を撮るときに早く動く物体の画像はブレますが、このブレ率を数値化して表したもので、血球の移動速度に比例します。

MBRが測定対象物の速度と比例関係を示す事を概念的に理解いただくために、簡単なモデルで解説します。
横軸がCCDなどの撮像素子の露光時間、縦軸が測定対象物の動きを反映したスペックルの光強度の変動を表しています。図の緑色部分は実際に撮像素子から出力される出力です。


散乱体(血球等)がゆっくり動く場合

CCDが捕らえる画像は、捕らえる被写体(散乱体の動きが反映されたスペックルの斑点模様)がゆっくり動くためブレが少ない画像となり、MBR値は低い値となります。

MBR低値


散乱体(血球等)がはやく動く場合

CCDが捕らえる画像は、捕らえる被写体(散乱体の動きが反映されたスペックルの斑点模様)がはやく動くためブレが多い画像となり、MBR値は高い値となります。


MBR高値


これは確率過程において大きな母集団から無作為に抽出したサンプルの平均値(標本平均)と偏差(標本偏差)の関係に置き換える事ができます。
サンプル数Nを大きくした場合、標本平均は、徐々に母集団の母平均に近づきます。偏差はNが小さい間は大きな値をとりますが、Nが大きくなると小さな値になります。
この標本平均からのばらつき(≒標本偏差)を逆数としたMBRでは、測定対象物の速度に比例した値となります。